介護と成年後見制度

5.成年後見人と保佐人の違い

裁判所指定医による父親の認知症の診断結果は、

「成年後見人が必要である」というスコアではありませんでした。

やっぱりそういう結果になるのか、これからどうすればいいんだと叫びたくなりました。。

その時、担当書記官が「保佐人の申立はできるので、保佐人に切り替えてはどうか」
と言いました。

つまり、父親はなにもできないほど完全にボケているわけではないから、

本人に判断能力が完全に逸失していると裁判所は思わない(後見人は不要)。
但し、明らかに認知症の傾向はあるので、財産に関しては本人の意思を確認しながら

適正に管理、サポートする保佐人が必要であろう。
代理権により保佐人は大概のことが代行できるがどうしますか?という意味の助言です。

それは願ってもないことであるけれど、
それならどうして最初の診断の時に「保佐人の申立に切り替えも可能だが、
あくまでも後見人に拘るなら裁判所の指定した医師の再診断が必要になる」
と説明してくれなかったのか残念に思う。

裁判所のミスリードとは言わないけれど、申立事由にたいして
適切な対応だったのだろうかと疑問もわくし、鑑定費用が無駄になった気がしてなりません。

私の願いは、

両親の介護のために、二人の口座から現金の引き出しを可能にしたいだけだったので、

高額な診断料を負担しなくてもすむのであれば、それを先に示してほしかったと思いました。

成年後見人と保佐人に本人の財産を管理する上での実質的な差はない

本人に代わってできる、代理権が相当の範囲で保佐人は指定できます。
私は助言に従って、成年後見人の申立を保佐人の申立に切り替えました。

成年後見制度を利用したいひとは、

介護のために本人の財産を使いたいという理由が多いのではないでしょうか。

介護は突然やってきます。

認知症以外にも、交通事故やケガ、病気などで介護が必要になることもあります。

その時、介護のための費用負担が何不自由なくできるひとよりも、

介護される人の財産を使いながら介護せざるをえない人の方が多いと思います。

ですが、成年後見制度の原則として認知症で物事の判断能力が著しく欠けている
とうことが必要になりますから、主たる理由が介護のためだけでは希望する審判に

いたりません。やはり、万一の場合に備えて親の終活や介護について、親が元気なうちに
一緒に話し合っておくことが大切だったと思いました。

親も自分が要介護者になることを想像できていたのか、どうかわかりませんが、

親子で介護について具体的に話し合ったことはありませんでした。

ただ、母親が田舎にに戻ってきてほしいと言ったことがありました。

まだ、定年まで何年もあるし、田舎には仕事も私の家族が住むところもなく、

それは無理な話だよと答えました。

母親は自分がいろいろとできなくなってきて、自分たちと一緒に暮らして助けてほしい、

という願いで言ったのでしょう。いまでは母親の気持ちがよくわかります。

6.親族の同意と本人の財産把握 に続く

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