介護と成年後見制度

9.家庭裁判所への財産報告

成年後見人の申立をして、母親の成年後見人、父親の保佐人になって5年目を迎えました。

当初成年後見人の期間は、せいぜい2~3年だろうと思っていました。

それほど、母親の状態も父親の状態も当時はよくありませんでした。

幸いなことに、介護施設にはいって暮らしているうちに二人とも年相応ではあるけれど

元気になりました。年齢的な衰えや認知症も進んでいますが、まだまだ頑張っています。

家庭裁判所には、毎年両親の財産状況を報告する

母親は年金が振込まれるだけなので、報告書類も簡単にまとめられます。
裁判所からは、報告書が届いたとも、内容を確認して問題なかったとも、
何もリターンがないのもどうかと思いますが、気が楽といえば楽ですね。

父親の財産状況は保佐監督人に提出します。
メールで近況を報告したりしながら、報告書に問題がないかを確認してもらいます。

預金の引き出しは自動引き落としだけなので、通帳の明細を見れば使途は一目瞭然です。

監督人は、私と父親に面談をして報告書に監督人としてのコメントを付記して

裁判所に書類を提出します。母親と同様、裁判所から何も指摘をうけたことはありません。

司法書士協会へ年に1回父親の財産状況を報告

成年後見人制度上求められるものではなく、司法書士協会の内部統制が目的です。

裁判所から指定された保佐監督人が、適正に業務を遂行しているのか司法書士協会が

確認するためだそうです。

弁護士や司法書士が財産を着服してしまう事件があるため、このような内部統制をして
いるとのことですが、担当の保佐監督人経由で提出すると改竄される可能性があるので
チェック機能は働いていないように思います。監督費用を請求するために考えられたしくみ
かもしれません。

裁判所が選定した弁護士や司法書士が財産を着服したら裁判所の責任は?

裁判所が選定した監督人が不正をはたらいてしまったら笑えませんよね。
私の保佐監督人は、父親の財産について特別なにかを確認するような監督業務もなく、
預金残高が1000万円を下回ったら保佐監督人を辞退するつもりでいるそうです。

私は、裁判所から新しいひとが選出されて、一から信頼関係を積み上げるのも大変なので

できる限り続けてもらいたいと内心では思っています。

家庭裁判所への報告は年に1回で、私の場合は両親の財産がそれほどないので

報告書への記入が負担になることもないからです。

後見人や保佐人になるための審査では、不快になることが多々ありましたが、いまは、

毎年、決まった期日までに報告書を提出するだけですんでいます。

きっと、不動産を処分したとか、他の介護施設に移ったなどということがない限り

何も指摘されないのではと思っています。

親が莫大な財産を持っているとこうはならないかもしれませんネ。

10.成年後見制度に思うことにつづく

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