今日から両親の介護と成年後見制度について少し書いてみます。
私の両親は、ふたりとも
「医療対応型のサービス付高齢者向け住宅」に入居しています。
母親は81歳で要介護5度、父親は90歳で要介護4度です。
具体的に聞けなかった両親の終活のこと
母親は70歳なかばからアルツハイマー型の認知症が顕著になり、
入退院を繰り返していました。また、骨粗しょう症で背骨がゆがんで
自力歩行ができません。
9歳年上の父親は、介護施設に入居するまではひとりで生活していました。
父親は関節リウマチで、とくに左足がよくないといっていましたが、
毎日、午後になると母親が入院している病院にお見舞いにいくのが日課でした。
私は週に1~2回父親に電話をして、暮らしぶりを聞いていました。
そして、父親が86歳になったころから、父親に終活のことをたずねていました。
これからは、お父さんも、今までできていたことがだんだんできなくなるよ。
そうなったときに、お父さんも周りの人も困らないように
・どんな介護施設に入居したいか、これからどうしたいかまとめておくこと
・ATMでお金を引き出せるように、キャッシュカードをつくること
・賃貸に出している築50年以上の旧家と土地の処分をどうするか
ということを父親に問いかけていました。
父親は耳が遠くなっていて、私の話を理解できていたかどうかは
定かではありませんが、父親がまとめてくれたのは、
・自分たちが亡くなったら、お墓の永代供養をたのむ
・貸家から退去してもらうときは、半年前にその旨を伝えること
・私たちが今住んでいる今の家は、親せきにゆずるといい
というものでした。
父親がメモしていたのは、自分が亡くなった後のことばかりでした。
父親は自力で生活できなくなったときのことを想像できなかったのかなぁ?
どんな施設で暮らしたいとか、介護費用の支払いをどうするかなどは一言もありませんでした。
今思えば、そのころから父親も認知症の傾向が出ていたんだと思います。
結局、終活に関する大切なことは何も確認できませんでした。
両親の介護の始まり
実家に帰省するために、東京駅の新幹線ホームにいたときに携帯がなりました。
「今、どこにいる? 親父が倒れてるから、救急車呼んでいいか?」
親せきからの切羽詰まった声の電話でした。
親せきは相当あせっていたので、
倒れていて意識が朦朧としているならすぐ救急車を呼んで、県病に連れて行って!
とお願いしました。
この日から、両親の介護が始まりました。
母親が77歳、父親は86歳の夏の終わりに近い9月のことでした。
この記事へのコメントはありません。