スポーツ

RWC2019  JAPAN 未来へ続くビクトリーロード

試合開始前 JAPANのウォーミングアップ緊張感と集中が漂う

南アフリカ戦はタフな試合だった。
前半を5-3で折り返すも、肉体のダメージは相当あったと思う。
前半に攻め込んでいた時間帯に1トライとれていれば、と思うが
南アフリカの鉄壁のディフェンスはさすがだった。

前日、ニュージーランド対アイルランド戦をみた。
アイルランドが攻めあえぐ姿をみていて、決勝トーナメントを勝ち上がるには
相当タフな試合を乗り越えるだけのチーム力が必要だと覚悟していた。

南アフリカは自分たちの強みを活かしたゲームプランを実行し、
後半はフィジカル勝負に持ち込んでJAPANのフィットネスを削り取った。
セットプレイの成功率だけみると、スクラム、ラインアウトとも数字上の
大差はないものの、ここぞという局面では南アフリカに押し切られていた。

しかし、南アフリカも楽に勝てたわけではない。
隙を見せれば逆襲されるという緊張感を持って80分間集中力を切らさずに
闘っていたように思う。後半の選手交代のタイミングも常に先手をとって
自分たちの強みをさらに勢いづかせ、ゲームを支配することに集中していた。

JAPANは圧倒的な応援に後押しされて最後まで力を振り絞っていたが、
終盤はフィットネスが落ちて個の力が結集されず単独でのアタックになり
接点では数的不利な局面が発生していた。その状態では、見方のサポートが
くるまでボールをキープし続けるには相当体力を消耗してしまう。

強いチームは一人ひとりがボールを持っている時間は短い。
特定の個人がボールを持っている時間が多いチームは、チーム内の選手間の
力量差が大きいか、アタックするときに攻撃意図が共有されていないか、
相手チームの圧力が相当強いかである。

今回は南アフリカの圧力が相当強かった。そのために、アタックに転じたときに
ラインブレイクするのは強靭なフィットネスを持つアナマキ選手やイシレリ選手
が中心になったが、サポートの寄りが少なかったのでダウンブレイクではターン
オーバが発生していた。フィジカルの強さでラインブレイクできるバックスの選手
が必要だ。そこにFWの3列がサポートできればトライチャンスはさらに多くなる。

私がスタジアムで観戦した4試合の感想では、JAPANは北半球のチームとは
かなり力が接近してきたように感じました。北半球のチームはゲームプランが
読みやすくJAPANとは相性がいいと思う。オーソドックスな試合運びが多いので、
自分たちのゲームプランも実行しやすい。

それに対して、
南半球のチームは個々の判断やチームのスキルが一段上のレベルにみえました。
個々人の連携や意思疎通のレベルが決められたサインプレイではなく、選手間の
阿吽の呼吸とも言えるような境地に達している。そして、相手のスペースを見つける
ことにチーム全員が長けているし、狭いところでも小刻みなパスワークで抜いてくる。

サンウルブズが来期でSRから除外されるので、南半球勢との試合が継続できないのは
残念なことだ。トップリーグとその後の新たなプロリーグの運営でどこまで強化を継続
できるか、日本ラグビー協会の新体制に期待するところは大きい。

RWC2019のJAPANの戦いは終わり、JAPANを引退する選手もいる。
目標のベスト8進出をやりとげて、さらなる高みに向かって新たなチームが発足する。
リーチキャプテンが言ったように、強いJAPANを継続していくことが大事。
戦士たちは一時の休みの後に、次の目標に向かう。

ベスト8を達成し、新たな高い目標に向かって続くビクトリーロード。
その道は険しいけれど、突き進めBRAVE BROSSOMS!!!

観戦後記 ラグビーファンはフレンドリー

RWC2019では、アイルランド対スコットランド、日本対スコットランド、
ニュージーランド対アイルランド、日本対南アフリカをスタジアムで観戦しました。

ラグビーは、隣の席に応援するチームが違う人が座っていてもお互いに話しかけあったりしながら
試合を楽しみます。私はアイルランド人やスコットランド人に英語でいろいろと話しかけられて、
何言ってるかわからないので、ニッポン!ニッポン!と答えちゃいました。

南アフリカ戦では、日本を応援してくれている大柄なアイルランド人に挟まれて、
両サイドからぎゅうぎゅう押されてずっと一人モール状態で試合がみえな~い(笑)。

試合前の君が代を大声で歌ったし、対戦相手の国家を大声でうたっている日本人も
いました。スクラムではアイルランド人と一緒にプッシュプッシュと声を合わせたり、
ペナルティには思いっきりブーイングしたり。試合が終わると握手やハイタッチしながら
お互いにナイスゲームと言いました。ワールドカップを満喫しました。

大勢の外国からのファンと一緒に観戦して、これが世界のスタイルなんだなぁと感じました。
昭和の時代の早明戦を観ていたオールドラグビーファンには最初とまどいもありましたが、
楽しく応援して、試合が終わったら握手してお互いの健闘を称えあう。
心に残るいい体験をしました(^^♪

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